架空の資源を、移す先の質問に変える
架空の実施条件です。効果の数値やPRECIS-2採点はなく、不明をゼロとしません。
| 側面 | 研究の説明 | 想定する施設での確認 |
|---|---|---|
| 人と場所 | 一般施設、成人の条件は広い | 実際の参加者と、ここを訪れる人はどう違う? |
| 運営 | 研究費による日程調整担当者 | 誰が、どの予算と勤務時間で行う? |
| 提供 | 普段の担当者への追加研修 | 一式に必要な研修は何で、用意できる? |
| 交通と測定 | 交通費補助、別の研究評価通知 | サービスの一部か、結果収集だけの手段か? |
架空の相談施設で、費用の欄まで読む
以下は完全に架空で、実際の研究や効果の数値ではありません。一般の禁煙相談施設を訪れた成人を募集し、仕事の時間帯が異なる人も対象にします。既存の相談、または同じ相談に月1回のグループ面談を加える提供へ無作為に割り付けます。普段の担当者が面談を進め、6か月後に架空の計画書で定義した喫煙状況を評価します。
ただし研究費は日程調整担当者、追加研修、交通費補助も用意します。研究評価が未完了の人には、別の確認通知があります。これらを研究終了後も残すかは説明されていません。
別の架空施設がこの報告を参考にしようとしますが、専任の調整担当者の予算はなく、研修や交通費の支援も不明です。今できるのは必要条件を確かめること。支援が減ると禁煙率が何割下がるかを創作することではありません。
各条件が同じ方向を向くとは限らない
国立がん研究センターが公開する2018年の研究ポリシーは、説明的・実践的試験を連続的と説明し、募集、組織資源、実施や測定などの違いを挙げています。ここでは方法と用語だけを参照し、がん領域の効果を禁煙へ移していません。PRECIS-2も、想定する通常診療を基準に複数の側面を検討します。募集は日常的でも、運営は手厚いという組合せがありえます。
原著では、介入そのものに必要な資源と研究の追加手段を区別します。調整や研修が提供するサービスの一部なら、その一部として説明が必要です。研究費で払われたという理由だけで省いてよいとはいえません。
予定と実施を同じものにしない
CONSORT 2025は、計画した介入とは別に実際の実施を報告するよう求めます。研修予定があるだけで全ての面談が予定どおり行われたとは分かりません。実際の担当者、開催と受け取りを確認します。
読み終わりの一文に不明点を残す
この例なら『一般施設で無作為比較したが、運営は研究費の追加支援を受けた。他施設で同様の資源を用意できるかは未確認』とまとめられます。調整担当者がいなければ同じ一式を提供できない可能性はありますが、それだけで無効と証明されたわけではありません。反対に、全てを研究補助と呼ぶと、サービスに必要な作業を隠してしまいます。
実際の論文では、募集と測定も確認する
参加条件が広くても、該当する全員が参加したとは限りません。研究評価の通知は自動的に禁煙相談になるわけでも、実践的でない判定になるわけでもありません。診療を変えるのか、主に結果の収集を助けるのかを区別します。欠測の説明は依然として必要です。
実際の効果を読むには、対照、喫煙結果の定義、時点、推定値、不確実性、バイアスの確認も必要です。施設名だけでは足りません。この練習は公開資料で行えます。個人の喫煙歴、日付、症状、薬をここに入力する必要はありません。
個別の判断は地域の相談へ
eJIMは、健康情報の数字と背景を確かめ、個別の判断は医師などへ相談するよう案内しています。自分の支援や治療については、地域の医療者や禁煙相談窓口へ確認してください。この架空面談を選ぶ根拠を本頁は示していません。
覚えておきたいこと
よくある質問
実践的試験は観察研究のことですか?
違います。実践的・説明的は目的と条件、無作為化・観察は介入や曝露をどう割り付けるか、観察するかの違いです。実践的試験も無作為化できます。
日常性の総合点を付ければよいですか?
この練習では付けません。PRECIS-2は設計の側面を議論する道具で、効果や総合品質の認証ではありません。記載のない条件に想像で点を付けないでください。
出典
このページの主な記述は、以下の資料と照合しています。
- Loudon et al. / BMJ; University of Stirling repository: The PRECIS-2 tool: designing trials that are fit for purpose — BMJ 2015;350:h2147
出典確認日: 2026-10-04
- SPIRIT–CONSORT Group: CONSORT 2025 expanded checklist — planned interventions and actual delivery
出典確認日: 2026-10-04
- 支持療法/緩和治療研究ポリシー総論作成WG / 国立がん研究センター公開: 支持療法・緩和治療領域研究ポリシー Ver.1.0 — 5.2.4
出典確認日: 2026-10-04
- 厚生労働省事業 eJIM: 健康・医療情報の見極め方・向き合い方
出典確認日: 2026-10-04
研究条件の読み方であり、個人の結果予測、サービス推薦、治療選択ではありません。架空のグループ面談の効果は示されていません。