架空の表:人数と発生件数
すべて架空。各100人、第1~4週に同じ質問票で毎週評価。人数は1人1回、事象は繰り返しを含む集計です。介入効果の結果ではありません。
| 数える対象 | A群 | B群 |
|---|---|---|
| Xを1回以上経験した人 | 100人中6人(6%) | 100人中8人(8%) |
| Xの総件数 | その6人で12件 | その8人で8件 |
| 重篤性/因果関係評価 | この数からは分からない | この数からは分からない |
12件でも、経験したのは6人
架空のA・B群に各100人が参加し、第1~4週に全員を同じ質問票で毎週評価したとします。A群では6人が事象Xを計12回、B群では8人が計8回報告しました。発生ごとに数え、経験した人は1人1回として集計します。
Aは件数が多い一方、人数は6/100と8/100で少なくなります。12件を12人や参加者の12%のリスクと読み替えてはいけません。この小さな架空の集計は介入の安全性を比較した証拠ではなく、表の単位を読む練習です。
重症度、重篤性、因果関係は別の欄
ICH E2Aでは、強さを表す重症度と、入院が必要になることなどの重篤性の基準を区別します。薬の研究における有害事象は、その薬との因果関係が証明されていることを要しません。報告上の用語であり、自分の体調を分類する手順ではありません。
架空のXの記録にも三つの欄が必要です。強さの評価が高くても、重篤性と因果関係は自動的に決まりません。「関連する事象2件」なら、誰が、何のルールで、割付群を知った状態で評価したかを探します。「関連の可能性あり」を「原因と証明された」に変えないでください。
数を比べる前に、どう集めたかを確かめる
CONSORT Harmsは事象の定義、収集方法、繰り返しの数え方、評価時点、解析対象と因果関係評価の説明を求めます。要旨の「安全」「忍容性良好」だけで済ませず、方法と付録を確認します。
架空のB群だけを12週の自発報告に変えると、当初の毎週質問票・同一期間という条件は崩れます。件数だけで順位はつけられません。A群100人のうち90人だけが記録を返した場合は、解析の分母と欠測の扱いを確認します。残り10人を事象なしと仮定しません。
空欄と観察されたゼロを区別する
「重篤な事象なし」でも、他の評価項目が示されていない場合があります。一定頻度以上の事象だけを載せた表にも注意が必要です。CONSORT Harmsは評価・検出された害について、重篤な事象や関連なしと判断された事象も報告し、省いた結果の理由と所在を示すよう求めます。
明記されたゼロと、その定義、対象、期間を探します。未報告、未収集、この評価でゼロを観察、は別の情報です。ゼロでも別の人々や期間に起こらないとは保証しません。付録がなければ取り寄せる問いを残します。
最後に、確認できた範囲を短く残す
最初の架空表なら「各群100人、第1~4週に同じ毎週収集。Aは6人12件、Bは8人8件。重篤性と因果関係は別途確認」と書けます。実際の報告では文献名と未解決の問いを加えます。治療順位や開始・中止・変更の指示にはしません。
個人の経験は資格のある専門家に直接相談してください。日本では厚生労働省の医療情報ネット(ナビイ)で地域の医療機関を探せます。掲載先に禁煙相談への対応、予約、費用を直接確認してください。検索結果は受診や対応を保証しません。本ページは症状、薬、研究記録を収集しません。必要な情報は相談先のプライバシー手順で伝えます。
覚えておきたいこと
出典
このページの主な記述は、以下の資料と照合しています。
- CONSORT Harms Group / Journal of Clinical Epidemiology: CONSORT Harms 2022: explanation of harm ascertainment and reporting
出典確認日: 2026-10-05
- International Council for Harmonisation: ICH E2A: adverse events and serious versus severe
出典確認日: 2026-10-05
- 厚生労働省: 医療情報ネット(ナビイ)の医療機関検索と利用範囲
出典確認日: 2026-10-05
研究報告を読むための架空例です。個人の症状判定、薬の推奨、安全性の順位付けは行いません。