独自に描いた簡略な機能図で、平面図や設備設計図ではありません。六つの文字で経路を読みます。フィルターは全汚染物質の除去を意味しません。
- A:外気の取り入れ
この例では屋外から空気が入ります。
- B:混合とろ過
外気と再利用する空気が合流し、図のフィルターを通ります。
- C:室内への給気
混合した空気が会議室へ届きます。
- D:室内からの還気
部屋を出た空気が分岐へ向かいます。
- E:屋外への排気
この枝は建物の外へ出ます。
- F:再循環
この枝は設備へ戻り、再び使われます。
吹出口から来る空気の出発点は一つとは限らない
ASHRAEの用語では、室内への給気には外気、再循環する空気、別の空間から移る空気、またはそれらの混合が含まれます。吹出口は部屋への到着点であり、そこだけで全体の出発点は分かりません。
厚生労働省の設備説明でも、外気を取り入れる設備と、外気を取り入れない家庭用エアコンなどを区別しています。室内空気を吸い込み、冷やして同じ部屋へ戻す経路なら、それは再循環です。冷たい風だけで外気導入を判断できません。
還気は「部屋から戻る」、排気は「屋外へ出る」
ASHRAEの2019年の解釈は、還気を再循環または排出のために室内から取り出す空気と説明しています。そのうち再び使われる部分が再循環空気です。下の簡略図では、還気の後に屋外へ向かう枝と再利用する枝を分けています。
したがって、還気口があるだけでは、吸い込まれた空気がすべて屋外へ出るとは言えません。その先がどこにつながり、給気に戻る部分があるかを確認する必要があります。
フィルターは何を取り除くためのものか
粒子用のフィルターと特定のガスを対象にした材料では、役割が違います。米国EPAは空気清浄機ですべての汚染物質を除去できるわけではないと説明しています。「ろ過済み」という言葉には、何を捕集する設計なのかという情報が必要です。
ろ過は再循環の経路にも、外気導入と組み合わせた経路にも置けます。ただし換気やろ過があるからといって、室内のたばこの煙が無害になるわけではありません。曝露を減らすことはあっても、なくすことはできません。
会議室の架空例を最後までたどる
架空の説明です。管理担当者によると、会議室の空気は還気経路を通り、一部は屋外へ排出されます。残りは機器へ戻り、取り入れた外気と混ざってフィルターを通過し、会議室へ送られます。一つの配置例で、実際の建物を調べた結果ではありません。
この説明なら、部屋を出る段階は還気、屋外へ向かう枝は排気、再び使う枝は再循環、部屋へ入る混合空気は給気と整理できます。さらに知りたいのは設置されたフィルターの対象物質であり、図にフィルターがあるだけで清浄な空気と判定はできません。
質問をまとめるなら、「この会議室の外気はどこから入り、戻った空気のどの経路が屋外へ出て、どの経路が再利用されますか。フィルターが対象とする物質は設備資料にどう書かれていますか。この部屋の実際の経路はどなたに説明していただけますか」です。
覚えておきたいこと
よくある質問
風を感じるだけで経路を見分けられますか?
空気が動く感覚だけでは、元の場所や最終的な行き先までは分かりません。建物の管理担当者や設備を担当する専門家に、その部屋の資料を使って説明してもらえます。
出典
このページの主な記述は、以下の資料と照合しています。
- ASHRAE: Interpretation IC 62.1-2016-7 — June 23, 2019
出典確認日: 2026-10-02
- ASHRAE: ASHRAE Terminology
出典確認日: 2026-10-02
- US Environmental Protection Agency: Secondhand Smoke and Electronic-Cigarette Aerosols — updated 2026-06-09
出典確認日: 2026-10-02
- US Environmental Protection Agency: Guide to Air Cleaners in the Home — updated 2026-10-01
出典確認日: 2026-10-02
- 厚生労働省: 建築物環境衛生管理基準について
出典確認日: 2026-10-02
空気の経路を読むための説明です。設備の調整方法、建物の法令適合性、個人にとっての空気の安全性を判定するものではありません。